smc PENTAX-FA 43mmF1.9 Limited

スペック

焦点距離
APS-Cサイズ一眼カメラ装着時 43mm
66mm相当(35ミリ判換算)
開放絞り値 F1.9
最小絞り F22
レンズ構成 6群7枚
絞り羽根枚数 8枚
最短撮影距離 0.45m
最大撮影倍率 0.12倍
フィルター径 49mm
最大径 x 長さ 64 x 27 mm
質量(重さ) 155g
発売日 1997年10月

外観

小ぶりで軽量ながらF値1.9の明るさを持つパンケーキレンズ。元々フルサイズ対応のレンズではあるが、APS-C機に付けてもその小ささが際立ち、フード込みでもポケットに入ってしまう。アルミ削り出しのひんやりするレンズ鏡筒とキャップ、アナログな距離指標がカッコいい。

持った感じが何かに似ているなと思ったらハイパーヨーヨーに似ている。
ファイヤーボール:58.3 ×35.01
FA43:64 x 27

ほら、よく回りそうです。

レンズ特性

あまりレンズ構成による描写の違いは把握できていないので突っ込んだ話は出来ませんが、ガウスタイプのレンズ構成らしく開放で撮ると基本的に後ボケがグルグルの傾向にあり、同時にザワついたボケが出やすいと感じます。開放で撮ってもピント面が緩いと感じることはなく、FA limitedの姉妹レンズと比べてフリンジが出にくいようです。

次の2枚の写真は、F値によって玉ボケの出方が変わることが分かる写真です。背景の木漏れ日のボケ方に注目してください。
1枚目はF1.9で撮影しています。
玉ボケの周囲にフリンジが発生する、いわゆるバブルボケが綺麗に出ています。
また、いわゆる『玉ねぎボケ』『年輪ボケ』といったものは見られず、かなり綺麗な玉ボケであると思います。
※ただし周辺部に行くと口径食の影響で丸にはなりませんが。
円形絞りではないので、F2.8まで絞ると少し玉ボケがカクつきます。こういったシチュエーションで撮影するときは開放で撮りたいですね。
偶数枚(8枚)の絞り羽根なので、絞り込んで撮影すると8本の光条が出ます。最近のレンズでは偶数枚の絞り羽根を使ったレンズが少なくなっているので、興味があれば絞り羽根の枚数と描写の関連性を調べてみると面白いかもしれません。

APS-C機で使う

APS-C機で使うと35mm版換算で66mm相当となり、中望遠域に差し掛かるような焦点距離となります。被写体に少し近づく必要はありますが、スナップ撮影で目についたものをクローズアップして撮影するにはちょうど良い焦点距離かと思います。


フルサイズ機で使う

フルサイズ機で使うと、周辺減光やボケ量が大きくなるため立体感が増した描写になります。43mmという一見不思議な焦点距離ではありますが、標準レンズのつもりでカメラを構えると一歩引いたような画角、つまり被写体を取り囲む周りの情報が写真に収めやすくなります。絞って風景撮りに使えなくもないですが、独特の立体感を楽しむために近中距離域で被写体を撮影するのが良いかと思います。

「フィルムの対角線寸法と等しい焦点距離」とは?

PENTAXのサイトには43mmという焦点距離について「フィルムの対角線寸法と等しい焦点距離」という記載がある。等しいとどうなるのか、そもそも焦点距離とはどういうものなのかといったことを、自分の学習がてらそのうち書いていければと思います。

最後に

オールドレンズに属するか微妙なラインに存在する本レンズ。最新のレンズに比べていささか描写にクセはあるものの、本レンズが描写する空気感は現代のレンズには出せない代物だろう。(これはFA77の時にも使います)

APS-Cでもフルサイズでも使いやすく、比較的お求めやすい価格となっているので、Kマウントのレンズに興味がある方は購入を検討されたし。

EDCY’s LW

えどちよのライフワーク

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